第10回GRS海外協力事業

イラク・ヨルダン慰問団
1990年(平成2年)11月19日〜27日



ヨルダン赤新月社のアハマド・アブ・クーラ総裁も、持ち込まれた大量の義援物資に「サンキュー」「サンキュー」を連発
 

女の孤児ばかり120人が収容されている「ガバメント・インスチュート・フォー・ガールズ」(バクダット)
 

街を歩くと子供たちが寄って来る。日本人は大好きだという
 
イラクの赤ちゃんにミルクを!ヨルダンの難民に食料を!---のスローガンのもと「グローバル・レインボーシップ」の五味武理事長を団長とするイラク、ヨルダンへの緊急慰問団の六名は、平成2年11月19日から27日まで現地入りし、両国の「赤新月社」を通じて子供たちや難民に多数の義援物資を贈った。 イラクでは、イラン・イラク戦争で両親を失った子供たちを収容する孤児院「ガバメント・インスチュート・フォー・ガールズ」施設を訪問し、心温まるひとときの交流の場を持つことができた。 「安くて良い品物をできる限りたくさん贈りたい」 日本から運んできた注射器や医薬品のほか、アンマンの問屋で購入したチーズ、缶詰、ソーセージ、クッキーなど約12000ドル相当を贈った。 「アンドリュウス難民キャンプ」を慰問したあと、イラクの首都バグダッドに飛ぶ。あらかじめヨルダンで購入したミルク、チーズ、ベビーフーズなどの義援物資、約25000ドル相当を25トンのトラックで約20時間かけイラク「赤新月社」に陸送した。

●ヨルダンの難民流出問題●
日本赤十字社に相当するヨルダンの「赤新月社」の総裁、アハマド・アブ・クラーク氏との対談での一場面。五味団長が「難民が一人もいなくなるのはいつ頃か」と問いかけると、アハマド・アブ・クーラ総裁は顔をしかめ「わからない。ただ、もし戦争が起こったら、恐らく150から200万人の難民を受け入れることになるだろう。ヨルダンの人口は300万人、そこに200万人が流入すれは、“別の破滅”が待ちうけているにちがいない。最悪の事態を考慮し準備は進めているが、何もないことを望んでいる」---窮状に立たされた深刻な告白だった。 




















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